名詩覚書2

あらゆる労れと悩みを燃やせ すべてのねがひの形を変えよ

                      (宮沢賢治)

太陽には太陽の輝きがあり、月には月の、そして星々には星々の明るさがある

                      (ペスタロッチ)

動けば雷電の如く発すれば風雨の如し、衆目駭然、敢て正視する者なし。

これ我が東行高杉君に非ずや

                       (伊藤博文)

「星とたんぽぽ」

青いお空のそこふかく、
海の小石のそのように、
夜がくるまでしずんでる、
昼のお星はめにみえぬ。
 見えぬけれどもあるんだよ、
 見えぬものでもあるんだよ。

ちってすがれたたんぽぽの、
かわらのすきに、だァまって、
春がくるまでかくれてる、
つよいその根はめにみえぬ。
 見えぬけれどもあるんだよ、
 見えぬものでもあるんだよ。

            (金子みすず)

秋来ぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞ驚かれぬる

             (藤原敏行)

秋深き隣は何をする人ぞ

              (芭蕉)