轢かれるぞ車道の真ん中行く鳩よ
月: 2020年4月
諦観
眼痛が悪化中。
わが持病、わが持病なり。
また収まるまで忍耐中。
瞼を閉じ諦観して、思惟するのみ。
燕来たる
滑空しひねり加える燕なり
春の朝
たんぽぽに似た花良しや春の朝
綿毛
たんぽぽの綿毛を飛ばす親子かな
もぐら
行く春や眠り貪るもぐらかな
竹の子
蓮根の煮込みに負けぬ筍や
すみれ
2輪咲く赤紫の菫かな
つつじ
散歩道ふと脇見ればつつじ哉
薄手
春用の薄手に替えて首寒し
冷や汗
目は痛き冷や汗出ても生きている
暖かき夜風に桜散りて
街灯に映える花びらひらひらと
火種
不景気は戦の火種なりにける
寒の戻りに夏を思いて
安メロンかたくてスプーンとおらない
雨の車道
雨の車道を突っ切る車の音が
ひっきりなしに聞こえる。
子供の頃に聞いた音と同じ、あの頃を思い出すよ。
都会の真ん中で、満天の星々はきらめき、
流れ星も時折見えるよ。
子供の頃の夢か幻か…
そのような記憶にない思い出が
おぼろげに思い出される。