この星

三界に命は廻り

宙宇の果ての向こう側に

人はいるのか。

善なるものは悪となり

悪なるものも善となる。

稲妻は下から上に落ち

雨も土から雲に降った。

ある塵はその雨に濡れ

この星に溶けていった。

白い鳩

高き枝は騒ぎ、大時計は正午を告げた。

白い鳩は、木の上からこちらを見ている。

35年前の遊具は、その公園にまだしっかりとあるが

今の子供たちには、不人気のようだ。

(新しい遊具に全ての子供は集まる)

大公園を抜けると、一級河川が見えてくる。

私はしばらくの間、その流れを見つめていた。

ひっつき虫

冷風は体にぶつかり

春香はあたりに漂う。

ある子は私に声をかけた。

話しの途中に、その子のズボンにひっつき虫を付けたよ。

彼は、にこりと笑ったよ。