夏の一日

あの日あの時の

カラオケboxのひと時

夏の日のある暑い一日

強烈に刻まれた瞬間だ!

一瞬で永遠のこと

相対性理論の実験証明だ。

けれども忘れてはいないけれど

その日のその時の感情は、でがらしのお茶のように

今は、残念ながらもう薄くしか残っていない

あの夏のあの心はあの空間にしか

もうない

二種類

ガレージにて老猫と鴉相対す

生きるに必死な二種の対話

鴉はゴミを漁り

近所の人族に殺処分の宣告を受ける

老猫はふらふらとよろめき

毛もぼさぼさで人族に見守られて長命だ

だが、この異種の二種は肝胆相照らしてやまず

共鳴してやまず

舞台

枯れかけた、しおれた花にも

また生命の輝きが光っている

異能の絵師若冲もまた

枯れた葉や虫食いの穴を

見逃さず描いたではないか

すべての存在に生命がある

ならば生ある限り

私は私の舞台で

最後の最後まで

人生を演じ続けようと思う

あの頃と

ハタチの頃と今の私と

心の趣きや思考回路が

どの位変化したのだろうか

人同士の関係は、相互利用ともいえよう

嗚呼、私はあの頃から

何か変わったのだろうか?