あれこれと心せわしく走り気味 つまずき転ばぬ先の杖出せ
月: 2020年11月
時雨
居留地で時雨に打たれこれも良し
タナゴ
飛び出でて日干しになりし我がペット
飛行機雲
晩秋に飛行機雲は輝きぬ
名詩覚書
詩人は苦痛をも享楽する。永久の未完成これ完成である。(宮沢賢治)
死せよ、成れよ!このことを会得せぬものは、暗き地上をさまよう悲しい旅人にすぎぬ。(ゲーテ)
鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい。(金子みすず)
青くてもあるべきものを唐辛子(芭蕉)
ランプ
見つかりしランプの傘のクモの巣よ
紅葉
紅葉の山薄化粧雲の傘
映画
B級を観て夢の中子守歌
山に登りて
見下ろせば下界の都も天の川
右目
眼痛は右目終われば次左
落ち葉
襟立てて落ち葉に心問いにけり
だまし絵
動く絵を見ている私も動くかな
ビル
大阪はビルの都バベルかな
枯れ葉
枯れ葉舞う嵐観るなり花見かな
道辺
道辺には土鳩のつがい土を食う