シャボン玉ふいて楽しや美大生
月: 2021年9月
石ころ
あわれかな石ころ散らす古墳哉
晴雨
雨降れば晴れの日ぞ待ち遠し
晴れたれば雨のにおいぞ懐かしき
無いものはほしいぞ
あるものは飽きてくる
物も事も全て無い物ねだりさ
ふたり
目を覆うベランダで恋の2人哉
駅
駅のごみつつく雀のたくましき
ハルカス
ハルカスは見れど山より低きかな
一面
一面にさわさわゆらぐ緑かな
大合唱
名残惜しツクツクボウシの大合唱
季節
季節の変わり目か、体がすごく重いね。
先ほどまでの雨がやんで、颯爽とした夜風が
窓から強く吹き込んできている。
家々の瓦は月光ならぬ街明かりで、きらきら光っているよ。
ああ、ボーっとした頭に脈絡のない英雄が浮かぶ…
范増よ、今宵僅かな星々に項羽の算命はいかに?
私もまた、愉快ならざる世の中に重い体はますます沈む。
またボチボチ降ってきて、星は消えたよ…
ああ、風は冷たく心地よい。秋の訪れね。