曇り空心の奥もより暗く
月: 2022年1月
阿呆
道連れに人を巻き込む阿呆かな
世の中
只者であれば渡れぬ世の中よ
雪
花びらに雪は優しく乗りにけり
熱気
大相撲客の熱気は懐かしき
氷
大寒や氷切り出す山の上
一羽
鳴くカラス駆除して残る一羽かな
あの日
棚の瓶割れて目覚めの冬の朝
しんしんと
しんしんと夜は寒き一間かな
柿の実
柿の実を食って駆除の鴉かな
みぞれ
降る雨や冷たけれども霙哉
昆布巻き
これやうまい食えよ鰊の昆布の巻き
蟹鍋
蟹曰く食い物やなし生き物や
凧
凧揚げや公園狭くビル高し
青春
青春の走りに涙ありがとう