投稿者: budou

雨降れど蝉鳴きやまず夕立や

入道の雲は動かぬ陽射し哉

若人の小麦色の輝けり

山肌の美しき緑日差し哉

鈴虫の大雨の後の初鳴きや

錦鯉立っておねだり駅の池

桜島日本一の貼り絵かな

電車では若人スマホ老人寝る

落つ蝉を蹴って鳴かせる人もあり

マグナムと煙草の煙り次元かな

遠き日の思い出浮かぶ蝉の音や

夏の夜の階段に、その蝉は落ちていた。

私はその蝉を持って帰り、多少の水を与え

庭の枝にとまらせた。

蝉はあっちこっち枝を渡り

元気そうだったが

翌日の昼にはそこにいなかった。

私はあたりを捜し

その木の下の土に上で

じっとしているのを見つけた。

蝉はまるで生きているようだった。

私は手をそっと合わした。

夏の太陽はじっと地面を照り付けていた。

あの山のひぐらしの声の風は吹く

店舗への訴え騒ぎで猫困る

夜聴くは蝉の声の子守歌