幼き日野草を摘みて堤防に母に送らんあの日懐かし
カテゴリー: 短歌
つつじ
病にて引っ込み外に久しくて桜は散りて躑躅ちらほら
松
等伯の松よ風にしなやかに猿も遊ぶやとわに残れり
昴
今はもう笑顔の貴方は見れなくも夜の昴はいつも輝く
野辺に思い馳せて
生き朽ちて播磨の野辺に住まうとも最後に持つは大和魂
庭
鈴虫の音に誘われて庭出るも月は光れどそよ風もなし
風と共に
燕絶え巣は崩れたり軒下は風の行方の鳥の心よ
クチナシ
香水の身にはまとわず出かけるも梔子の香の吾が身にあるかも
月光
月光に心の涙満ちてこし幼き日の父母心に浮かべば
心
楽しみは在るかもしれず無いのかも心の持ちよう少し変えれば
面白き事
面白きことは無きかと友は問う カラオケ行くかピンポンいくか
虫鳴けど
虫鳴けど人の気配に静まれり恋の思いはしじまに響けり
若き王
悪しき手で小さき墓の若き王心優しき想いは残れり
心のまま
男らしさ女らしさなにものぞ心のままに振る舞えわが身よ
月の下
永遠の恋の悩みの月の下願いを星に今も留めん