墨はまだ千回の冬も色褪せず
カテゴリー: 俳句
冬の空
空見れば夏か秋かの冬の空
綿雲
綿雲を飛ばせ六甲おろし哉
暖風
暖風に花芽も蛙も出る真冬
公園にて凧を引きずる子供見て
凧あげも道路に落ちぬ高さ哉
冬の音
こだまする道路工事や冬の音
鏡餅
食べ尽くし小さき餅の鏡割れ
箱根駅伝にもらう涙ありて
繰り上げのスタート無念箱根かな
街並み
静まりし睦月2日の町並や
春の海
眼はうずき身はつらけれど春の海
冬の風
冬の風吹けばカラスは舞いあがる
拍子木
拍子木の有難きかな火の用心
目前に新年を控えて
鐘の音の幻聞こゆ晦日かな
あわただしき年末も慣れてきて
年の瀬に人は落ち着き戻りけり
蜜柑
年古りて冬は蜜柑と戻りけり