紫陽花の首切り役人無粋かな
街
見た目にはきれいな街よ風薫る
高架
儚きは高架の下のアトムかな
キリギリス
寂しげな温泉街のキリギリス
夏草
夏草や生い茂りける古墳山
すっぽん
鼈と猪と鹿に食はあり
古墳
ピカピカの社の土は古墳哉
礎石
元神社礎石の折れたる寂れ哉
煙り
神木の最後は煙りになりにけり
添え木
神木の添え木で支える姿哉
神木
神木の老いて枯れたる姿哉
霞にて
古傷の痛みに耐えても、縁に触れて拙句は浮かぶが
季まで心及ばず。流れる霞のごとき句にて、あやふやなり。
されど、先日までの句にも耐えたりと、余思えり。
必死なればなり。絵も急にピカソはおかしかろと
笑えどもそれも一興なり、一個なり。
騒がしき
騒がしき人はいつも同じ人
名残
現世に名残惜しき人なきや
ぷかぷか
ぷかぷかと空に漂うわが句かな