虻近し紫の花の堤防や
甲山
雨の中丸いかぶとの山姿
ラッコ
ホッキ貝腹でかち割るラッコ哉
夜半
名月や春の嵐の夜半の風
滑り台
雀さんツツジの花で滑り台
キャンプ
大王の墓もキャンプとなりにけり
古き歌碑への返歌
おおきみの若き桜よとこしえに墨のごとくに桜ちるらん
意思
左目より入りて
左足より出づる。
痛みの元は天にあり
意思は宇宙に満ちて
命を司る。
運命まで抗うのみ。
桜並木
北国の桜並木は見事哉
ツメクサ
ツメクサの杉のふもとにひっそりと
上空
上空に風は行き交い
雲の階段を渡る
春風は挨拶を告げて
ジェット機は通り過ぎた
今日はとても良い天気だ
校長
校長も行司も若くなりにけり
つつじ
雨降りて花一つ二つのつつじ哉
枝
切られても枝に花咲く桜かな
まわる
怒るな怒るな、お星はまわる
おこるなおこるな、月さま光る
落ち着け落ち着け、心は変わる