投稿者: budou

即席の鰻丼食べて土用哉

降る雨の合間合間に鳴く蝉よ

昼も夜も騒がしき哉夏の街

自転車の轍になりし油蝉

一茶よみ終えると命数根競べ

連休の夜にこだまする汽車の音や

烏さん木の中でほら雨宿り

振り向けば美しきひと菩薩哉

雑音を消す蝉の声有難し

しょうもなき事に忙し日は暮れる

面白きこともなき夜に野球あり

７月も暑さいよいよ蝉合唱

イヤホンのせいと替えても耳遠し

闇がより暗くなるなり節電や

雨上がりの清冽な風が

頬を通り過ぎるとき

嗚呼、林間学校の川の畔を思い出す

冷たい川底に手を突っ込んで

みんなで小石を探したよ

その時の風もこんな感じだった

もう一つは、武蔵野の近く、霜が降りる頃

その辺りの水道の冷水に、手はかじかみながら

顔を洗って、学びに行ったあの時の

その風に今夜は似ているよ