日は入りてほほに風は心地よし
梅雨
早入りの梅雨はどしゃぶる危険かな
器
花入れの器は弥生のマダコ壺
青空
青空に細雲縫いし春の日や
クチナシ
部屋の中からクチナシ香る。
庭に出てもクチナシ咲かず。
外の空気は雨上がり。
けれども外では香らない。
部屋の中には花はない。
私の心に咲いたのか。
初入道
山並に五月の頃の初入道
目だけ
目だけでも恋せよ乙女男子諸君
月の下
永遠の恋の悩みの月の下願いを星に今も留めん
静けさ
静けさを求めて行くは河原哉
写す物
写す物これというものない河原
燕
初燕頭飛び越す河原哉
昼下がり
吹き抜ける風の一陣昼下がり
枇杷の実
びわの実をもいで食いたる昔かな
歩道
横断歩道も守らねば
人は車にはねられる。
物もお金を出さなけりゃ
泥棒だらけになっちまう。
お国のルールを守って平和。
それじゃお国は誰が見るのか。
赤白桃
赤白桃朝冷えに咲く躑躅かな