雨露にじっと打たれよ五輪塔
笑顔
マスク越しそれでもわかる笑顔かな
水草
水草を入れて集まる冬メダカ
強き風
強き風吹いて揺らすは梅の花
明日
こんなにも温かい日の明日恐い
電球
暗けれどこれもまた良し電球や
軋み
電車の軋み、風の吹くままに
反響の幾重にもこだまして
夜更けの町に静かに響く。
ああ寂寥は溢れ出て、一体何を求めるか?
人か… 一杯の酒を干して
ただわからぬままに眠る。
うずく目
疼く目はどうにもならむ雪の日や
初雪
夜の間に初雪降りて町白し
大風
大風と寒さは増して山清し
冬と夏
夏が来れば冬がまし、冬が寒けりゃ夏恋しい
年賀状
めでたくはないと減るかな年賀状
復路
学生の魂輝く復路かな
駅伝
駅伝の観客少なしコロナかな
通り道
雪かなと思えど雨の通り道