歩道

横断歩道も守らねば

人は車にはねられる。

物もお金を出さなけりゃ

泥棒だらけになっちまう。

お国のルールを守って平和。

それじゃお国は誰が見るのか。

意思

左目より入りて

左足より出づる。

痛みの元は天にあり

意思は宇宙に満ちて

命を司る。

運命まで抗うのみ。

上空

上空に風は行き交い

雲の階段を渡る

春風は挨拶を告げて

ジェット機は通り過ぎた

今日はとても良い天気だ

まわる

怒るな怒るな、お星はまわる

おこるなおこるな、月さま光る

落ち着け落ち着け、心は変わる

雨ガラス

ずぶ濡れカラスが道わたる。

ずぶ濡れカラスは黒光り。

濡れた尾羽をふりふりと

雨に濡れて大変ね。

この星

三界に命は廻り

宙宇の果ての向こう側に

人はいるのか。

善なるものは悪となり

悪なるものも善となる。

稲妻は下から上に落ち

雨も土から雲に降った。

ある塵はその雨に濡れ

この星に溶けていった。

白い鳩

高き枝は騒ぎ、大時計は正午を告げた。

白い鳩は、木の上からこちらを見ている。

35年前の遊具は、その公園にまだしっかりとあるが

今の子供たちには、不人気のようだ。

(新しい遊具に全ての子供は集まる)

大公園を抜けると、一級河川が見えてくる。

私はしばらくの間、その流れを見つめていた。

ひっつき虫

冷風は体にぶつかり

春香はあたりに漂う。

ある子は私に声をかけた。

話しの途中に、その子のズボンにひっつき虫を付けたよ。

彼は、にこりと笑ったよ。

乱舞

宵闇に灯る光。

蛍の乱舞の開演だ!

小川はゆるりと流れてて

向かいの田んぼもちらほらと

けれども今は見ぬ光。

初夏の楽しみ今何処。

初夏の楽しみいまいずこ。

街灯

街灯はネズミを捜し、消えかけの野良犬はそれを追う。

山の鹿は町に出て、老いた猟師に死を給う。

熊は松茸を探す老人を食べ、勢い町に出て猟師に死を給う。

老猟師は、猪を撃ち損ね、腿を割かれ死を給う。

猪は他の猟師に撃たれ、猪鍋にもなれずに焼かれて灰になったよ。

軋み

電車の軋み、風の吹くままに

反響の幾重にもこだまして

夜更けの町に静かに響く。

ああ寂寥は溢れ出て、一体何を求めるか?

人か… 一杯の酒を干して

ただわからぬままに眠る。

名詩覚書2

あらゆる労れと悩みを燃やせ すべてのねがひの形を変えよ

                      (宮沢賢治)

太陽には太陽の輝きがあり、月には月の、そして星々には星々の明るさがある

                      (ペスタロッチ)

動けば雷電の如く発すれば風雨の如し、衆目駭然、敢て正視する者なし。

これ我が東行高杉君に非ずや

                       (伊藤博文)

「星とたんぽぽ」

青いお空のそこふかく、
海の小石のそのように、
夜がくるまでしずんでる、
昼のお星はめにみえぬ。
 見えぬけれどもあるんだよ、
 見えぬものでもあるんだよ。

ちってすがれたたんぽぽの、
かわらのすきに、だァまって、
春がくるまでかくれてる、
つよいその根はめにみえぬ。
 見えぬけれどもあるんだよ、
 見えぬものでもあるんだよ。

            (金子みすず)

秋来ぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞ驚かれぬる

             (藤原敏行)

秋深き隣は何をする人ぞ

              (芭蕉)