乱舞

宵闇に灯る光。

蛍の乱舞の開演だ!

小川はゆるりと流れてて

向かいの田んぼもちらほらと

けれども今は見ぬ光。

初夏の楽しみ今何処。

初夏の楽しみいまいずこ。

街灯

街灯はネズミを捜し、消えかけの野良犬はそれを追う。

山の鹿は町に出て、老いた猟師に死を給う。

熊は松茸を探す老人を食べ、勢い町に出て猟師に死を給う。

老猟師は、猪を撃ち損ね、腿を割かれ死を給う。

猪は他の猟師に撃たれ、猪鍋にもなれずに焼かれて灰になったよ。

軋み

電車の軋み、風の吹くままに

反響の幾重にもこだまして

夜更けの町に静かに響く。

ああ寂寥は溢れ出て、一体何を求めるか?

人か… 一杯の酒を干して

ただわからぬままに眠る。

名詩覚書2

あらゆる労れと悩みを燃やせ すべてのねがひの形を変えよ

                      (宮沢賢治)

太陽には太陽の輝きがあり、月には月の、そして星々には星々の明るさがある

                      (ペスタロッチ)

動けば雷電の如く発すれば風雨の如し、衆目駭然、敢て正視する者なし。

これ我が東行高杉君に非ずや

                       (伊藤博文)

「星とたんぽぽ」

青いお空のそこふかく、
海の小石のそのように、
夜がくるまでしずんでる、
昼のお星はめにみえぬ。
 見えぬけれどもあるんだよ、
 見えぬものでもあるんだよ。

ちってすがれたたんぽぽの、
かわらのすきに、だァまって、
春がくるまでかくれてる、
つよいその根はめにみえぬ。
 見えぬけれどもあるんだよ、
 見えぬものでもあるんだよ。

            (金子みすず)

秋来ぬと 目にはさやかに見えねども 風の音にぞ驚かれぬる

             (藤原敏行)

秋深き隣は何をする人ぞ

              (芭蕉)

ファンタジスタ

不惑を過ぎて、ピッチで主力。

縦横無尽に駆け回る。

島にコーヒーを栽培して活力をもたらすよ。

その人は島に希望をもたらす人だ。

島のファンタジスタ。

名詩覚書

詩人は苦痛をも享楽する。永久の未完成これ完成である。(宮沢賢治)

死せよ、成れよ!このことを会得せぬものは、暗き地上をさまよう悲しい旅人にすぎぬ。(ゲーテ)

鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい。(金子みすず)

青くてもあるべきものを唐辛子(芭蕉)

まだ名著あり

平易にして深奥。

時代を超えて古からず。

心に余韻を残して、こだまするなり。

これ古に名を馳せたる文人に多く共通せり。

世界には、まだまだ新しき知性の発見に満ちている。

呆けている場合ではないぞ。余は余に命ずる。

まだ見ぬ書を紐解けと。

おむすび

おむすびころろ昆布入り おむすびりんりん自転車屋

おむすびころろどんぶらこ 色々混じってしまったね

古い車

オンボロな昔の車のエンジンのように

記憶を呼び起こすのに、温まるための時が必要だ。

私の記憶の空白を埋めるパズルは

その時に同じ時を過ごした人に預けてある。

真っ白なムラのない空は

私の心に似ている。

夜会

秋風夜風涼やかに、秋の訪れ告げ行かん。

夜会のお誘い喜々として、春のごとくに心舞う。

我は根もなし浮きし身の、関公捧ぐ鬼殺し。

涼し夜風に身をさらし、汝の願いを捜さんか。

轟音

風は行き、雲は流れる。

清らかな大気は満ちて

飛行機の轟音は空にこだました。

窓からの景色は、夏から秋へと移ろい始めたよ。

次元階段

うまい料理を食べても明日になればまた腹が減る。

夕べのコンサートも2日経てば感動は薄れる。

その恋も成せればいつしかときめきを失う。

永遠の楽しみは何か?

汝の心の次元階段を上がれ。

永久の大きな願いによってのみ最上の楽しみはある。

それを見つけ死守せよ!汝の旗を高く掲げよ!

そして貴方の真に望むものは永遠にあり続けるだろう。

一条の流星

夜空に月は輝き、星々は巡る。

夜明けに、一条の流星は刹那に落ちた。

大英雄の命運は尽きたかの如く

思いは千里の時を巡る。

汝、嘆くことなかれ。

宙宇の塵となるまで命を算えよ。

人の世に生まれて人の世に残さぬものやあるべき。

何物か残るだろう。